名古屋の離婚弁護士のコラムです。 調停というと民事調停もありますが、離婚調停も多いと思います。 むしろ離婚調停を思い出されることが多いかもしれません。 「調停では、声の大きいほうが有利なんだって」という話しを聴いたことはありませんか。 これは、理路整然とはっきりと順序立てて合理的に物事をいえる方が有利、という意味かもしれません。 また、地方では地元の名士などが調停委員になりはっきりいって民法はおろか道路交通法もよく知っているのか怪しい人もいらっしゃいます。 以前、経営者の離婚調停をしにいったことがありますが、「お互いあの調停委員はダメだね」ということで意見が一致したことがありました。 多くの会議を司会される経験がある方なので進め方がダメということで離婚の成否とは別に、そういうこともあるということになります。 ただ、あまり法的論点を理解していない調停委員の場合「この調停委員には分かってもらえない」と思う気持ちになる場合もあります。 調停委員は交代が原則としてありませんが、終始不公平という状態が続くのであれば、弁護士代理人をつけて流れを変えることから始める必要があります。もっとも、登録半年のずっと黙っているだけの弁護士を連れて行ってもそういう場合はあまり意味がありません。「調停弁論」と呼んでいますが、弁護士は何でも書面に書いてしまうので、口頭で言いたいことをはっきりと順序立てて弁論ができる人は意外と多くないものです。このため、特定の弁護士は話し合いがまとまりそうでも、すぐに裁判にしたがる弁護士もいます。なぜなら「調停弁論」が苦手だからです。 また、一生に一度しかない離婚と思えば、調停離婚はあきらめて裁判で和解が成立することもあります。こうした点を考えて妥協できないところを譲るのは止めましょう。