ハッピーエンドな大和くんの発見

 北海道北斗市の小学2年、田野岡大和(やまと)君(7)が発見され、退院の見通しもたったそうです。  朝日新聞の取材によると「大和君は行方不明になった5月28日から発見時の3日午前まで、水だけ飲んで過ごしたと話している。保護された際、しっかりしていたものの、軽い脱水と低体温症の状態で、北海道函館市の市立函館病院にドクターヘリで運ばれて入院。点滴を受けるなどして療養」していたとのことです。  このニュース、とてもドメスティックなニュースの印象を受けますが、BBCが発見後、テロップで”MISSING JAPANESE BOY FOUND ALIVE”と速報し、BBCワールドはパリでの大洪水を抑えて、トップストーリーで、ヤマトタノオカがソルジャーによって生きた状態で保護された、と伝えました。  欧米では、ミッシングチャイルドは多いのですが、その多くは、家出、追出が中心で、誘拐が2割程度ですが、まず、生存した状態で親元に戻る状態は少ないのですね。といっても中国のように誘拐は欧米でもそれほどの割合ではありません。  BBCワールドのアジア担当記者は、興奮気味に「とても驚きだ」「ハッピーエンディング」などと伝えていた。BBCは、いわゆるしつけ論争にもテレビニュースでは報道しませんでした。  ただ、BBC電子版は東京発の加藤記者の解説記事を掲載し、日本中の親がディベートをした一週間だったとしています。BBCは、各論を紹介したものの、「一致した結論はあるようだ。たとえ置き去りにするふりをしたとしても、目を離してはだめだと。まして、クマが出る森林で」と、日本での一部論者同士による議論はラディカルなものとして切って捨てたうえで、片隅では、やはり子育ては難しいというため息が日本中から聞こえるようだった。BBCは、「子育てに疲れた親が、ただひたすらぎりぎりの状態にいる」という現状もあると指摘している。  今回のように、ミッシングキッズの多くが親による追い出しであったのか、追い出しではなくてしつけやお仕置きはどこまで認められるのか、日本中が議論した1週間でありました。  もっとも、しつけって罰することばかりだけではなく、褒めてあげることもしつけの半分だし、こどもに親がしつけられるということもありますしね。

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